Inleiding tot de R-statistiek

統計学全般に関する備忘メモの書庫(三中信宏)

2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『ゲノム進化学入門』

前回(12月20日)の講義で,分子系統学における統計学的方法について話しました.おそらく本郷に進学されてから,分子進化や分子系統に関する講義を受ける機会が増えると思います.つい最近ですが,国立遺伝研の斎藤成也さんが,この分野の最新刊を出版され…

「統計的検定の考え方」

これは問題です: F値が何なのかよくわかりませんでした. 棄却域の話がよくわかりませんでした. 統計的検定の根幹は,データからある差異や比が計算されたとき,その値が「意味がある(有意である)かどうか」を調べるという点にあります.まずはじめに,…

「実験計画についての質問いくつか」

11月29日の講義で,無作為化をどのように実施するのかという点についての質問がありました: 無作為なレイアウトを行うためには乱数表などを用いるのでしょうか? たとえば,無作為にレイアウトをしたつもりでも,反復回数が少ないと結果的にバックグラウン…

「分散分析についての質問いくつか」

前々回(12月6日)の講義で,実験計画にともなう分散分析についての質問がいくつか出ました: 処理効果とブロック効果との交互作用効果は考慮しないのでしょうか? ブロック効果が有意になるほど大きければ「説明不能な……」がありそうな気がします. 完全無…

「多重比較での第一種過誤の増幅」

前回(12月20日)の講義で,多重比較で何の処置も施さなければ「第一種過誤(type-1 error)」が増幅する理由について説明しました.その際,確率計算の過程の説明が不十分で,その点に関しての質問が出されました.下記はその点についての補足です. 処理平…

「帰納とアブダクションのちがい」

受講生のひとりから個人メールで下記の質問が届きました.おそらく他の受講生のみなさんにとっても関心があるかもしれませんので,やりとりをかいつまんでレポートしておきます: 【質問者】演繹と他の二つが決定的に違うのはわかるのですが、帰納とアブダク…

東京大学理学部専門科目「生物統計学」2007年度第1回レポート課題

次のふたつの課題に関してレポートを書くこと: 【課題1】データから最良の仮説を導く「アブダクション」は,推論様式としてどのような特徴をもっているか.統計学的な思考法との関係に着目して述べよ. 【課題2】ある作物の品種と収量との関係を調べるた…

「ハンドアウト(第8講)公開」

12月20日の第8回講義で配布するハンドアウトはすでに公開しましたので,〈租界R〉からダウンロードしてください.

「12月20日の講義は多重比較とモデル選択」

次回の講義は,二つのテーマを話します.前半は,分散分析に続いて実験処理効果の水準間比較について説明します.処理平均の対(ペア)の差が有意であるかどうかは基本的にt検定の領分なのですが,複数回の検定を繰り返すことによる“弊害”が生じます.これ…

「ハンドアウト(第7講)公開」

講義日前ですが,12月6日の第7回講義で配布する予定のハンドアウトを早々と公開しましたので,〈租界R〉からダウンロードしてください.

「12月6日の講義は実験計画法の続き」

次回の講義は,前回に続き,実験計画法の一つである「乱塊法」を説明します.乱塊法は,前回お話した完全無作為化法に「局所管理」を組み込み,事前に「ブロック化」をします.これにより,要因の効果をより精密に判定する実験区のレイアウトが可能になりま…