Inleiding tot de R-statistiek

統計学全般に関する備忘メモの書庫(三中信宏)

「12月20日の講義は多重比較とモデル選択」

次回の講義は,二つのテーマを話します.前半は,分散分析に続いて実験処理効果の水準間比較について説明します.処理平均の対(ペア)の差が有意であるかどうかは基本的にt検定の領分なのですが,複数回の検定を繰り返すことによる“弊害”が生じます.これは「多重比較問題」と呼ばれ,その解決(補正)が必要になります.後半は,データにフィットするベストの統計モデルのの選択に関わる「モデル選択論」に話を進めます.通常の線形モデル(LM)の延長線上に一般化線形モデル(GLM)の世界が広がります.その際,モデルとデータとのフィットをどのように評価するかは,統計学アブダクションにおいて重要な論点となります.分子進化モデルの例とRによるデモをしながら解説します.