Inleiding tot de R-statistiek

統計学全般に関する備忘メモの書庫(三中信宏)

「生物統計学質問集(1月30日)」

  • #TodaiStat 昨日の補講で今季の講義はすべて終了です.形態測定学の話を時間内にぎゅぎゅっと詰め込んでどうもすみませんでした. posted at 05:33:22
  • #TodaiStat 【質問】「形態測定学のオススメの参考書はありますか?」/【回答】イチオシは M. L. Zelditch et al. 2012 Geometric Morphometrics for Biologists: A Primer, 2nd Edition です posted at 05:37:51
  • #TodaiStat 【回答】(承前)本書 ow.ly/t7KyC とオンライン公開されているワークブック ow.ly/t7KHB をしっかり勉強すれば幾何学的形態測定学はきっと身につくでしょう. posted at 05:40:06
  • #TodaiStat 【回答】(承前)形態測定学のブックリストは,2004年までについては「形態測定学に関する教科書および参考書リスト」 ow.ly/t7Ltn .それ以降については本録を検索 ow.ly/t7LB5 してください. posted at 05:45:59
  • #TodaiStat 【回答】(承前)ダーシー・トムソンの唯一の翻訳書『生物のかたち』(1973年7月,東京大学出版会 ow.ly/t7Mk5 )は最近まで店頭に並んでいたと思いましたが,いまチェックしたら版元品切れ.アマゾン古書価格は「二万円」ですね. posted at 05:52:21
  • #TodaiStat 【回答】(承前)D'Arcy W. Thompson の原書『On Growth and Form』については,講義では Dover のペーパーバック版を紹介しました.調べてみたら Internet Archive から pdf 公開されています. posted at 05:57:30
  • #TodaiStat 【回答】(承前)On Growth and Form, 2nd ed. (1942) ow.ly/t7Nzh 1140ページあります.pdf のファイルサイズは75MB! posted at 06:02:01
  • #TodaiStat 【質問】「「前形状空間からケンドール形状空間」への同値類がわからなかった」/【回答】重心サイズでリスケールした前形状に関して,回転移動で一致する群を設定した上で,群間のプロクラステス距離を最小化したものがケンドール形状空間. posted at 06:06:28
  • #TodaiStat 【回答】(承前)ナマの “かたち” が実在する空間からスタートして,重心への移動,重心サイズでの拡縮,回転移動を順次作用させた結果,サイズを除去したシェイプのみのケンドール形状空間が得られます. posted at 06:08:56
  • #TodaiStat 【回答】(承前)重心サイズによる拡縮した結果,シェイプは超球(リーマン多様体)の上に存在します.だから,シェイプは正確には非線形空間にあり,線形接空間に射影して線形代数や線形統計学を適用するという Fred Bookstein の考えが登場するわけ. posted at 06:12:33
  • #TodaiStat 【質問】「接空間への射影が感覚的に納得できない」/【回答】非線形のケンドール形状空間から線形の接空間に射影するのは,線形数学(線形代数や線形統計学)の豊富なツールを使いたいという実用的動機があるからですね. posted at 06:15:20
  • #TodaiStat 【回答】(承前)一方,ケンドール形状空間論を数学的に研究した David Kendall は,線形近似ではなく非線形世界での “正確” なシェイプの数学と統計学を極めようとしました.非線形統計学の山はとても険しい登攀です. posted at 06:17:29
  • #TodaiStat 【回答】(承前)Cf.: David G. Kendall et al. 1999. Shape and Shape Theory. ow.ly/t7Qht ※登攀を志す者の多くが滑落してしまう恐るべき本. posted at 06:20:17
  • #TodaiStat 【回答】(承前)David Kendall の本は致死率が高い.むしろ,マイナーでも伝統のある非線形球面統計学の延長線上に形状統計学を置くK. V. Mardia & P. E. Jupp 2000. Directional Statistics が良書. posted at 08:19:09
  • #TodaiStat 【回答】(承前)Mardia & Jupp 2000. Directional Statistics ow.ly/t84Vb posted at 08:20:15
  • #TodaiStat 【質問】「 “非アフィン変形” に関するどんな行列を固有値分解すれば “部分歪み” になるのか?」/【回答】標識点座標の変位にともなって生じる仮想変形がもたらす「屈曲エネルギー行列」を固有値分解しようという線形代数的な発想です. posted at 08:38:41
  • #TodaiStat 【回答】(承前)ケンドール形状空間の線形接空間のうち線形(アフィン)部分空間はアフィン行列の固有ベクトル(歪みテンソルの主軸)が正規直交基底を形成します.一方,線形接空間の非線形(非アフィン)部分空間の正規直交基底は部分歪みによって構成されます. posted at 08:42:00
  • #TodaiStat 【質問】「薄板スプラインのソフトウェアがおもしろい」/【回答】ニューヨーク州立大学のサイト life.bio.sunysb.edu/morph/ からすべてフリーでダウンロードできます.お試しを. posted at 08:44:25
  • #TodaiStat 【質問】「標識点の取り方に基準はありますか?」/【回答】とてもいい質問です.標識点の設定は幾何学的形態測定学を実際に行なう基礎です.基本的には比較形態学なり進化発生学の知見にもとづいて「対応づけ可能な相同性」を前提として標識点を置きます. posted at 08:46:47
  • #TodaiStat 【回答】(承前)ただし,いつでも座標を確定することにより標識点が確定できるとはかぎりません.たとえば,つるんとした茹で卵みたいな形状だと標識点そのものが見つからないこともありえます. posted at 08:49:39
  • #TodaiStat 【回答】(承前)そういう場合は,曲線のみを制約とする「sliding semilandmark」のような,ゆるい標識点の設定方法が使えるでしょう.場合によっては楕円フーリエ解析のような別の手法を用いることも可能です. posted at 08:51:02
  • #TodaiStat 【質問】「形態測定学を分類学に用いるのは可能なのでしょうか?」/【回答】個人的には形態測定学は表現型の「変異」を定量化する手法だと考えています.標識点が対応づけられるという前提条件があるために,あまり大きなスケールでの適用は難しいでしょう. posted at 08:54:19
  • #TodaiStat 形態測定学は,生物形態データに関していかに複雑で難解な数学的・統計学的解析をしたとしても,最後は「視覚化」されることにより,その生物学的意味が初めて理解できるという点で,ひとつの極致を呈示していると考えられます.ヒトは可視的な現象世界からは逃れられません. posted at 08:56:49
  • #TodaiStat 【感想】「エリオット・ソーバー『科学と証拠:統計学の哲学』 ow.ly/t887n を読んでいます.非常におもしろく本格的に読み込んでみようと思います」/【回答】( ´ ▽ ` )ノ posted at 08:59:27
  • #TodaiStat 一学期間,どうもありがとうございました.課題レポートの提出をお忘れなく. posted at 09:00:24