Inleiding tot de R-statistiek

統計学全般に関する備忘メモの書庫(三中信宏)

「生物統計学の日本語参考書」

すでに何人かの受講者から,「統計学の参考書は?」という質問を受けています.また,講義の内容に関して「もっと“数理的”な話をしてほしい」という要望も届いています(もちろん「数式イヤ」というもっと声量の大きな反応も聞こえています).私が教壇に立つかぎられた時間に比べて,統計学の世界はあまりに広すぎます.そこで,統計をこれから勉強しよう,あるいはその先に進もうと思ったときに頼りになる参考書(日本語)のリストを私のサイトで公開しました:

統計学へのお誘い本リスト(17-October-2008 version)

http://cse.niaes.affrc.go.jp/minaka/R/InvitationStatistics.html

門前で迷っている人,参道を登りはじめた人,あるいはすでに入門して修行を始めている人--それぞれの関心に合う参考書がこのリストにはきっとあるでしょう.

たとえば,私の講義では頻繁にRを用いたデモをしますが,Rを使って統計学を勉強してみたいという人には,『統計学:Rを用いた入門書』(ISBN:9784320018570)あるいは『Rによるやさしい統計学』(ISBN:9784274067105)が実例が豊富で役に立ちます.前者はR統計学の大家 Michael Crawley の定評ある教科書の翻訳です.後者は,社会科学の例を挙げつつRを傍らに置いて統計学の基礎概念を自学するのに向いています.

あるいは,講義の内容よりもさらに“数理的”なことについて知りたいという方には,竹村さんの2冊の教科書『現代数理統計学』(ISBN:4423895080)と『多変量推測統計の基礎』(ISBN:4320014480)が参考になります.数理統計学で用いる数学は,みなさんが駒場で勉強した(はずの)微積分学と線形代数の範囲内でほとんど何とかなります.パラメトリック統計学の本丸に登攀したい受講生はトライしてみて下さい.