Inleiding tot de R-statistiek

統計学全般に関する備忘メモの書庫(三中信宏)

「6月23日の講義内容」

これまで数回にわたって,実験計画法にともなう分散分析と多重比較というテーマで講義をしてきました.その背景には「線形モデル」というパラメトリック統計学の重要ポイントがあります.明日23日の講義では,統計モデルに焦点を当て,すでに具体的に説明してきた線形モデル(LM)を復習した上で,正規性・等分散性という背景仮定を指摘し,それを緩和するかたちで改良された一般化線形モデル(GLM),さらに一般化加法モデル(GAM)への拡張を概観します.

もう一つ,要因効果の影響に関する拡張も考えられます.これまで例示してきた実験計画法の解説では,要因の効果は「定数」としてデータに影響を及ぼすと仮定してきました.このような固定効果(fixed effect)に加えて,要因の効果そのものが「変量」であってそのつど効果の値がランダムに変化するという考え方が可能です.後者のランダム効果(random effect)をも含む線形モデルは「混合効果モデル(mixed effect model)」と呼ばれ,上記のLM・GLM・GAMのそれぞれに対して混合効果を組み込んだより複雑なモデリング — LMM・GLMM・GAMM — を実行することもできます.

—— こんな話をする予定です.