今日は実験計画に関わる線形モデルと分散分析に関する最後の講義でした.分割区法(split-plot)と細分区法(strip-plot)について解説しました.実験計画法の中でもレイアウトが複雑な手法だったので,何をどのように無作為化したのかがわかりづらかったかもしれません.また,統計モデルもそれなりに複雑になります.
こんな質問が届きました:
【質問】ネストとクロスのそれぞれの意味がよくわかりませんでした.
分割区法では一次要因をまずはじめに短冊型に無作為化し,それぞれの短冊の中で二次要因を無作為化しました.実験区の配置が入れ子になっているという意味で「ネスト」ということばを用いています.また細分区法では,水平要因と垂直要因がたがいに交わった短冊として無作為化されます.「クロス」というこの交差を意味しています.
もうひとつ,統計モデルに関する質問です:
【質問】式のα,β,γなどには具体的な数字が入るのですか?
はい,線形モデルで実際にデータを説明するときには,それぞれのデータごとに“数字”が入ります.ただし,効果の統計的検定に関して言えば,どのような“数字”が入るかは直接知る必要はありません.