Inleiding tot de R-statistiek

統計学全般に関する備忘メモの書庫(三中信宏)

「ベイジアンMCMCソフトウェア」

昨日の講義では,ベイジアンMCMCに関連するソフトウェアを用いたデモンストレーションを行ないました.いずれもフリーのソフトウェアですので,関心のある方は自分で試してみるといいでしょう:

【教育ツール】下記ソフトウェアはどちらも Paul O. Lewis 博士が公開しているものです:

  1. Bayesian Coin Tosser〉:ベータ分布を事前分布とする二項分布パラメータを coin toss を例としてシミュレートするソフトウェア.事前分布の設定によって事後分布がどのように変化するかが一目瞭然.
  2. MC Robot〉:ベイジアンMCMCによる事後確率分布の探索のようすを“目で見る”ためのツール.二次元正規分布を例にとって,初期値から出発するマルコフ連鎖がどのように探し回るかを,さまざまなシミュレーション条件の下で実行できる.

なお,この二つのツールは,彼の論文:P. O. Lewis (2001), Phylogenetic systematics turns over a new leaf. Trends in Ecology and Evolution 16: 30-37(→pdf)で用いられたものです.

実際のデータをベイジアンMCMCを用いて解析するときにもっとも広く使われているのは,〈WinBUGS〉というこれまたフリーのソフトウェアです:

【解析ツール】

WinBUGS〉:このソフトウェアは「The BUGS Project」の一環として開発されているものです.講義では,簡単なテストデータを用いたデモをしましたが,初めて WinBUGS を操作するときには,日本語のドキュメントがインターネット上に公開されているので参考にしてください.

以上,ご参考まで.